「ポートフォリオ的活用博物館」 日光の魅力を伝えよう

東京都渋谷区立代々木山谷小学校

画面イメージ

○こんな実践
休み時間の避難の仕方についてScratchで作成して全校朝会で発表する活動において、コラボノートをフローチャート的に活用することで「順序立てる」プログラミング的思考を育成する実践。
○注目ポイント
コラボノートEXのテンプレート「順番を書いてみよう」をフローチャートのように活用することで情報を構造化することができるため、計算や作業などを手順に分けて順序立てるプログラミング的思考の育成へと展開できる。またScratchなどのプログラミングアプリと併用することで、試行錯誤が深まり、デバック(エラーの部分をみつけ、修正する)ができやすくなる。
学校 東京都渋谷区立代々木山谷小学校
実践学年組 6年1組・2組
先生 細川 卓郎 先生
教科 総合的な学習の時間
実践の目的
    6年生が8月に体験した日光移動教室を振り返り、5年生に向けて「日光の魅力」を伝えるための報告会を開く。報告会では、プログラミングソフト・Scratch3.0で作成した「デジタル観光マップ」を資料に用いて、5年生とマップの操作を通した対話的な交流をしながら日光の魅力を伝える。課題設定からグルーピング、基本的なプログラミングの指導、グループ同士の交流による助言と改善、活動のふり返りまでをコラボノートで作成した学習シートにまとめることで、児童の作成データのバックアップを兼ねつつ、継続した指導と評価ができるようにした。
実践のポイント・工夫
    新学習指導要領で取り上げられている「プログラミングを体験しながらコンピュータに意図した処理を行わせるために必要な論理的思考力を身に付けるための学習活動」の実践としてこの学習活動を計画した。渋谷区では高学年にプログラミングを体験させるためのソフトウェアとしてScratch3.0を導入している。このソフト自体には相互で交流できる要素がないため、児童が作成したデータ同士を関連付けるためにコラボノートを活用した。「課題設定」「グループ分け」「基本的な資料の作成」「中間報告」「振り返り」の各場面でコラボノートのシートを作成し、付箋の色分けやコメント機能などを活用した上で継続した指導ができるようにした。
実践内容
    課題設定とグルーピング・・・寄せ書きテンプレートを活用し、日光で感じた魅力を4色のデジタルふせんで分類させ、課題別グループを作成し、それぞれの地図をダウンロードさせた。
    基本的なプログラミングの指導・・・範例のデータを貼り付けて、基本的な操作について理解させた。作業の進捗状況が分かるように名前付きの付箋を移動させて全体で共有した。
    グループ同士の交流による助言と改善・・・作成したデータは別の寄せ書き用テンプレート上にを貼り付けて保存させた。データをダウンロードして閲覧したり、コメントで助言を送り合えるようにした。
    活動のふり返り…報告会で5年生と6年生が交流した後は各クラスの寄せ書きシートに感想を書かせ、お互いに感想を見合えるようにした。6年生は5年生の感想も参考にしながら、自身の報告を振り返ることができるようにした。
コラボノートを使用してよかった点
    コラボノート上にワークシートをまとめているので、学習状況の把握から評価までが一元化でき、児童も授業者も学習活動が進めやすかった。グルーピングでは、その場でふせんの色の偏りからを把握でき、調整が容易であった。マップ作りでは進捗状況を名前付きふせんで可視化することで、黒板に貼るネームプレートと同じように全体で共有でき、早く課題を終えた児童が補助に行くなど、協働的に制作する姿が見られた。ファイルをコラボノート上で保存してあるので、安心してバックアップをとることができた。
単元略案 ポートフォリオ的活用博物館(PDF:405KB)